日別アーカイブ: 2015年10月11日

松原さんと聴講

早朝、車で10分の宮尾八幡宮に参拝。周囲を40分散策。境内掲示板に「人はいつまでもふる里を身につけている」
参拝から戻り、今朝の宗教の時間。録画を半分みた。日本画家 堀文子さん(97歳)信条を自身の言葉で「一所不在」住居は転々とする。スケッチ現場も各地。その理由は、一ヶ所にとどまると目が慣れて、見るべきものが見えなくなる。

午後から県セミナーパークで催しの「山本一力」講演を聴講。現地で一力ファンの松原酒店と合流。
昭和23年生まれ。たくさんの職業を経験され、そこで身に付いた「人情」が作風の背骨になり、人情をテーマに90分。野太い声で丁寧な話ぶり。本題以外で気が付いたふたつ。
話し言葉でも、作品と同様に情景描写が巧み。聴き手にその情景を描かせる。
話に無駄がない。話された言葉を活字におこしたら、そのまま読み物になる。作家のなせる話術だと感じた。

会場に行くとき、農園で正志に諭す場面をつくった。わたしの話に手を休めないで聞くから「話を聞くときは、相手の顔をみろ」と強い口調。口にはしなかったが(お前の成長のために言う)と思いながらの苦言。
一力節の人情は、相手のことをおもう心情は、語気を強める。お前のためをおもうから言う。それらは嘘。
言う側の感情を露骨にするのではなく、言われた側の心に届く伝えかた。言葉を連ねたらよいのではない。

講演から戻り、これからゆっくり反芻する。一力さん作品の人情話を味わう視点が少しわかった。

農園と 自宅の柿を霊前に

万歩計9000歩