儲からなくても楽しく生きたい


山口駅から県庁に向かう街路樹のイチョウが、まるで桜吹雪のように舞い落ちていた。商店など地域の人たちは歩道の清掃に大勢出てビニール袋に落ち葉を入れておられ、通過するわたしには晩秋の秋を見せてもらった。
下松のMさん老夫婦は大島郡に3反の田んぼと畑にミカン山があり、下松から通いで農業をされている。タマゴ便にあわせて鶏糞を40キロ近く応援で届けている。年間では1トン以上は運ぶ。その肥料でつくったりっぱなキャベツを「持ってお帰り」とおばあさんが言われるので「売値でわけてください」と無理やり買わせていただいた。ひと玉が100円。大きな白菜も100円。農業で生きるということは経済的には楽ではないと思うけれども「うちは(私は)種から野菜がおおきく育つ農業が楽しいから苦にはならんのよ」と笑顔だった。
わたしも約8年、鶏の世話をしながら最近思うことは「夜が明けて夕方まで働けば、儲けは少なくても胃が痛むような心痛がないこの仕事がありがたい」と感じている。きょうは200キロ走り晩酌で疲れがとける。