加奈ちゃんのパン

激しい雨のなかを萩に向けて6時に出た。萩に着いたころ小降りにかわった。
長門まで、いつも道の駅「さんさん三見」で休憩をする。眼下の日本海にうかぶ島や漁船の往来は四季をとおして感動的な景勝地。今朝はTYSテレビが、きょうのイベント「びわの実飛ばし大会」取材準備を忙しくしていた。大谷山荘を済ませて美祢市。
駅前で月に一度の軽トラ市がたつ。そのなかに加奈ちゃんのパンも出店しているらしい。黄正吉さん夫妻に卵を届けてパンを買ってくださるよう頼んで現場に行った。一番ひとだかりが多いのがパン。笑顔いっぱいで、たくさんの種類の説明をしながら慣れたようすの対面販売。しばらく遠くからながめて、加奈ちゃん!と声をかけた「足立さん!」と喜んでくれた。6個買い求めた。黄さんご夫妻は10時に行って買い求め、11時にも行かれたと電話があった。売れないモノがあれば買うつもりだったが完売だった「ええ娘じゃね。家内がパン教室の生徒になった」と。わたしに「明日の朝が朝市です」とメールで知らせてくれたご婦人からメール「足立さんの卵のパンは売り切れでした。来月は早く行きます」
鮮魚の荷台におおきなイサキが480円「つくれるかね」と声をかけたら「あたりまえ!ビタビタじゃ」とばあちゃんの大声。買った。家内が夕方自宅に戻るまでに刺身にしてくれる。北陸地方は「キトキト」と、新鮮な魚を表現する。
ベルリンオリンピックのマラソンで金メダルを獲ったランナーは孫基禎。それを知る人はいないかもわからない「ああ月桂冠に涙」という講談社、昭和60年の本を黄さんから拝借した。孫さんは黄家と近い親戚にあたり。孫さんがソウルオリンピックの韓国選手入場の最後に、白髪で踊りながら登場したテレビを、黒髪の前髪がまだあった栄作さんやお母さんが「美祢市から声援」という新聞記事を奥さまが見せてくださった。
よい1日だった。