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足るを知る

昨年末から今月半ばまで、冬期休暇の次男が帰省してきました。いつもながら、ゆっくり顔を合わせることはありませんでしたが、春には新社会人として巣立つ末っ子の後姿に感慨深いものを感じました。

私が長男ということもあり、末っ子の気質はこうして養われるのかと思うこともしばしばありましたが、そうした先入観を言葉にすることは極力避けて見守るだけ…。というと、聞こえが良いのですが、子育ては家内に任せ切りだったので、三人の子どもは私を頼りにすることなく、それぞれが節目の選択を決めていったように思います。

長男にくらべて肝を冷やすようなことが少なかった次男。順風満帆に歩んできた彼にも中学校で一度、ペナルティを頂戴する出来事があり、当時の校長先生から「足るを知る」という訓示をいただいたことがあります。彼の心にどのように響いたかわかりませんが、私自身には忘れられない言葉になっています。

「足るを知る」というのは、老子に収められている言葉です。足るを知るものは富む。「強めて行う者は志有り」と続きます。他人と比べて、自分にないものをすべて手に入れようとするのではなく、自分にとって何が必要なのかをわきまえて満足すべきであるということ。また、それに満足することを心得てこそ志が宿ると続いています。

毎日、たくさんの情報が波のように押し寄せます。
何が正解か分かりづらいなかで「もっと良いものがあるかもしれない」と、あれこれ選択するのにも、かなりの時間がかかります。

とりわけSNSが主流の昨今では、他人の暮らしぶりが見えやすく、どうしても他人と比べて、自分にないものを求めがちですが、自分自身をよく知り、わきまえることで本来の豊かさを失うことなく生きていけるように感じています。

子供の成長していく後姿に、私自身も自分を見失わないよう努めていきます。

2026.1.27 あだちまさし