歴史は正確に伝わらない


先日の番組「太平洋の奇跡」を見て落胆した。舞台はサイパン島。主人公の大場大尉?はヒーローで終わった。証言記録でわたしが知っているサイパンは、敵に追われた住民は断崖から海に身を投げた。前向きでは足が止まるので、後ろ向きにすすんで落ちた人も多かった。この場所は「万歳クリフ」と慰霊の地になっている。加えると「万歳突撃」で亡くなったとされる4千人の中には、赤ちゃんを背負い木に包丁をつけて突撃した女性もあった。娯楽映画だから英雄の軍人もしかたがない。
しかし、それはサイパン戦のほんの一部であり全体はまったく見えないから「奇跡」の文字はおこがましい。
昨夜放送「戦いが聴こえた・ラジオが伝えた太平洋戦争」は、全国民に放送された特攻隊員、出撃直前の家族や恩師に遺した言葉。放送を聞いた弟や妹は遺志をしっかり受けておられた。
8月は平和をとくに考えたい。