スバルサンバーに乗り始めて十年目になります。
以前はホンダの商用車に十年以上乗っていましたが、スバルが生産終了した直後くらいから、勧められるままに安価で購入し乗り始めて、現在は二台目の中古車です。それほど車に詳しい知識はありませんが、荷物を積んでも安定感が心地よく、快適に走行してくれます。新たな生産がないことを考えると少し切ない気持ちにもなりますが。
快適なのは車の特性に加えて、農園の近所の整備士さんが細部を点検して下さるのも大きな理由の一つです。走行距離が多いので、頻繁にオイル交換などでお世話になりますが、その都度「サンバー愛」あふれる対応をして下さり大変助かっています。
吉部で唯一の自動車整備工場ですから、地域の方から重用され忙しくされています。自動車整備の合間をぬって、農機具の不具合の相談や修理なども請け負って下さる「かかりつけ医」のような方で、温厚な人柄も相まって愛される存在です。
ところが、この整備士さん、先月末から突然の体調不良で一カ月の入院で不在でした。大きな病は見つからなかったそうですが、検査と療養で長く入院生活されました。
ちょうど農園で、鶏舎の清掃に使う農機具の不具合で作業の目途がつかないこともあり、迷惑をかえりみず何度も電話で相談しました。その都度、明るく対応して下さるのですが、電話口で、健康で仕事ができる有難さをしみじみ話されます。梅雨末期の大雨のなか、また梅雨明けで日に日に暑さが厳しさを増してくる上に、作業の見通しが立たない不安もありましたが、いつもと変わらず日常生活ができる有難さを、自分自身が見直す時間にもなりました。
あたり前の生活を送っていると、何かと不足に目が行きがちですが、どこか遠くの幸せを探したり、追い求めたりするだけではなく、日常にある「小さなありがたさ」に気づくことが、豊かな生活を送るための必要なことかもしれないと感じます。
自分に恩恵をあたえてくれる身近な方への感謝の気持ちを見直す、近所の整備士さんの入院が、そんなきっかけになりました。
2024.7.29 あだちまさし