日別アーカイブ: 2025年8月27日

知る姿勢

ある新聞投稿が目にとまりました。
保育士の資格を取得した二十三歳、大学院生の投稿です。
資格取得の際、福祉の勉強をする過程で「インクルーシブ(包括的)な社会」という言葉にふれ、その実現に興味を持ちつつも、何もできていない無力さに悩む時期があったとの書き出し。

そのなかで、障がいがあるお子さんの親御さんと話す機会に「知っていることが大事」だとヒントをいただき、親御さんから、障がいについて知っていくことで仕事や私生活においてストレスが減ったとアドバイスをされたとあります。私なりに親御さんの立場で考えてみると、我が子の障がいと初めて向き合った時の大きな不安が、障がいを知り、理解を深めることで不安が軽減したということではないでしょうか。

そして、実際に街中で、思わぬ行動をとる人を見かけた時であっても、その背景にある障がいの特性を知っているかどうかで、受け取り方は大きく変わると感じ、最初の一歩として「私たちはさまざまな人を知る姿勢を持つことが大切ではないのだろうか」と結ばれています。

何度か書きましたが、私も福祉の現場で社会人生活をスタートさせました。
長崎県島原市の障がい者の親の会が運営する小さな福祉工場です。あたたかい恩師や上司に恵まれ、個性豊かな面々と、その保護者の方々にやさしく育てて頂き、ある程度のことは理解したつもりで、Uターンして今の仕事をはじめました。

時間がたつにつれ、「理解したつもり」の歪みの壁にぶつかるようになり、島原での経験を何度も振り返ります。そこで自分なりに頂きなおしたのが「知る」ということでした。福祉工場の指針には「を知る、に学ぶ、と共に生きる」とあります。それぞれの前には「障がい者」が入ります。

知る姿勢を大事にすると新しい発見があります。先入観にとらわれず正しく知ることで、あらたな学びもあり、「そうだっだんだ」と共感し反省することで、前へ進む感性も磨かれるような気がしています。新聞の投稿を読み、「知る姿勢」の大切さをあらためて感じています。

2025.8.27 あだちまさし