森繁節に泣き笑い


終戦の翌年、7年生活した満州新京を家族で去るとき、愛犬コロが必死で列車を追いかけた。疲れて草むらに座り込んだ。途中、家族を満員の貨車に乗せ、自分は乗れず後の貨車に乗った。その貨車で戦争未亡人とコトをした「奥さんの唇は涙の味がしました」なんと人間臭い。松葉づえで駅を歩いていた森繁が発車のベルで杖を担いで走りだしたこともあるらしい。痛快な人物である。
3年耕作を放棄した隣接地を草刈りした。今年は地主が草刈りをはじめた。わたしに礼を言うわけでもなく、わたしもその前を平然と通る。3年放置していたら手がつかないことはわかっていると思う。わたしは草刈り面積が少し減った。