西君の存在感


西君は早いときは6時半。お宮でお榊の水をかえたり忙しくても7時には来ていた。夕方まで前かがみの小走りで仕事をしていた。それが当たり前だったが、いま彼の働きぶりが身にしみてわかる。
先日、西君の事故を知っておられたご婦人が「発作がおきる人はペアで仕事をさせないと」と言われた。わたしは黙ってうなずいた。
正志も家内もわたしも西君のことをまだ話ができない。あのとき、あの場面でと思うばかりである。人からどう言われても受けとめるだけ。