はなちゃんが鳴いた


きのう1日の仕事をすませ、風呂あがりビールを飲みながら本を読んでいた。泊まってくれる家内は台所で夕飯の支度だった。
石油ストーブが「ワンワン!」と突然鳴いた。まぎれもなく愛犬の声。しかし亡くなって35日。ファンの故障だろうと即座に電源を切った「はなちゃんじゃったね」と家内が声にした。わたし一人がそう思ったのならば気のせいかもわからないが、家内もそう思った。ストーブを点火したが何事もない。わたしの解釈では。家内が部屋の遺影に花をそなえた。それが特別に嬉しく知らせたのだろう。気のせいにしても愛犬の鳴き声を聞いてほんとうに嬉しい。
野良猫を「おい!」と呼んでいたが名付け親が「チャー」と命名してくれた。わたしと距離は1メートルになった。