大雨の水曜日

朝6時。24度。雨のちくもり。朝4時ごろから大雨被害を警戒する緊急エリアメールや宇部市防災課から土砂災害警戒情報が携帯に何度も入る。

農園へ向かう途中、2号線を厚東駅前から吉部方面へ向かう「立熊線」で崖が崩れ、土砂が道を塞いでいたため迂回。

雨の中、Fさんが一人で採卵をしてくれていたが、タマゴを積み込み出発させてもらった。農園を出てすぐにF井さん宅へ伺い。出勤時間は遅れて良いので吉部バス停で降車したIさんの送迎をお願いした。

バス停を降りて、農園までの道中、土砂災害の心配な所がある。7〜8年前、大きな土砂崩れがあり、あの凄まじい音、物凄い量の土砂が山から崩れ落ちる光景、ガードレールを突き破り川に落ちた土砂や道を塞いだ土砂。一般的に前兆があり、山から「シュー」と音がすると聞いているが、聴覚障害がある彼女は、その前兆を聞き取ることはできない。通勤途中の事故を避けるためF井さんに伝え、快く了解していただいたので安心して配達先を回ることができた。

2年前、当時勤務していた男性従業員に同じようなお願いをしたことがある。明るい性格で、少々抜けたところがご愛嬌の楽しい男だった。

今日と同じ大雨の朝、私から頼まれ吉部バス停へ車で迎えに行き、バスから降車する彼女を見つけ車の中から大きく手招きしたらしい、彼女は彼が迎えに来ていることを知らないので急ぎ足で傘をさして農園を目指す。彼は窓を開け、頭を濡らしながら「みゆきちゃーーん」と叫ぶが彼女に声は届かないのである。車を発進させ後を追えば良いものの、慌てた彼は傘もささずに走って彼女を追いかける、やっとの思いで彼女に追いつき車に戻るとずぶ濡れ。農園に着いた車の運転席には、頭の先から足先までずぶ濡れになった彼と、助手席には涼しい顔のIさん。

悪天候の日にはいろいろなトラブルがある。

大雨の小野田市内を走り、市内中心部のKさん宅で「ここ辺りは海抜ゼロmだから用水路の水位が気になってしょうがない」と玄関先で聞かせていただきながら、次の配達先へ向かう途中、Kさん宅より低く掘り下げられた小野田線高架下の道路が冠水して迂回。

小野田市内の配達を終え、小郡に入り、あと2件で配達が終わるお昼過ぎに猛烈な睡魔に襲われ、Fさんに午後からの仕事を電話でお願いし、20分ほど仮眠した。

農園に戻りFさんに急なお願いを詫びたところ「いえいえ」の一言。「いえいえどういたしまして」の「いえいえ」。この「いえいえ」が出る時は気持ち良い。

雨の中、鶏舎を一日回ってくれた彼に感謝した。

今日も一日ありがとうございます。

あだちまさし