野良犬が感動の輪をひろげ


防府でハッピーの世話をしておられるお宅を訪問した。ここでやっとハッピーの筋書きが理解できた。自衛隊周辺地域に体型の小さな白と黒の野良犬が2年ぐらい前からあらわれた。食べものが少ないのか痩せていたので地域の人たちがそれぞれ餌を与えていたのは、この犬がおだやかな表情だったかららしい。そのうちお腹が大きくなり、やがて小犬を7匹もひきつれていたという。
大雨の日、小犬が心配でみなさんが小犬をさがして庭に保護したらしい。その庭に母犬は乳を与えに通ったという。小犬は全部縁組ができたが母犬の行き場がない。小野先生(獣医)が避妊手術をボランティアで請負い。みなさんがハッピーの飼い主さがしポスターを貼ったという。
わたしが30日ほどまえに見たときは小野先生のところで震えていた。けれども今は「お手」「伏せ」など命令に応える。しかし雨の日でも犬小屋には入らない。子供の声におびえる。という野良犬時代の面影はある。
ハッピーに「日曜、おまえを見にくる人がおる。しかし飼わないと言われても俺が面倒みるから心配するな」と声をかけておいた。いま面倒を見てくださっているご婦人には16歳の老犬がおり、ご自身も足がご不自由だった。けれども若いハッピーにあわせて1時間もの散歩を続けておられると知った。野良犬に教えてもらうことがたくさんある。