母子感染と判明


B型肝炎ウィルスの検査の日。8時半が予約だったので3階の母に会いに行った。朝食はパン一枚にジャムをつけ、牛乳と野菜をうまそうにベッドをおこして食べた。
就職先の兵庫から夜行列車で早朝の小郡駅に降り、始発の宇部線で琴芝駅まで乗り、市営バスで自宅に着いたのは8時まえだった。突然の帰省に母は驚いた。わたしも驚いたのはお膳に、わたしの茶碗にご飯があったこと。毎朝こうしてわたしの健康を願っているのだと知った。その母も細くなり会話も成立しない。けれどもまぎれもなく母。
検査の結果は母がキャリアでわたしは母子感染と判定された。ウィルスの数は少なく定期的な検査でよかろうと診断された。晩酌の量を聞かれた。色白の女医さんだったので缶ビールを一本ぐらいと言った。それで肝臓の数値がよいのですねとほめられた。