空気は読まねば


午後から、お掃除仲間の岡本さん父上のご葬儀におまいりするので足早に配達をしていた。
わたしの急いでいる雰囲気は伝わっているにもかかわらず参議院選挙の話題をされたお客さまがいた。松下幸之助や龍馬が天界から降臨し、憑依して数々の示唆を与えるという内容の本まで手にとり延々と話しは続いた。
恐山イタコの口よせは求める側にそれなりの満足もあるようで、微笑ましい感じを受けていたが、選挙の手段に龍馬や幸之助さんをかつぎだしてはいけない。冗談にしてもレベルが低すぎる。その場の空気が読めない見本をみた。
84歳でお国替えされたお父さんは、お人柄を感じさせ多方面から大勢の参列者だった。息子がトヨタを辞めてしばらくしたとき、お掃除仲間が集った下関の会でわたしに「拓也がいう掃除が少し理解できた」と耳打ちされた。温厚なお人柄だった。ご冥福と奥さまのこれからを祈らせていただいた。