職場はうつくしく


お昼過ぎに、松村御大から電話受けた「コスモスの種がほしいが」という内容だった。社員が空き地にコスモスを咲かせようと提案したような感じだった。あてはないけれど「わかりました」と返事をした。美祢の於福にたくさん咲いていたので現場に行ってみたら種どころか枯草状態になっていた。どう調達しようかと思案しながら厚狭を走っていたときコスモスの枯れた群落があった。農家の人に「種をもらってもええかね」と聞いたら「もう種は落ちたと思うけれど、あれば取りなさいね」と許しをもらった。ほんとうに種は落ちていたけれど、枯草の中にはいると「コンペイ糖」のように種をつけている枯れたものがあった。取りながら思ったのは、御大の南風泊魚市場は潮風にあたり、長靴で出入りする人が多いのに廊下はピカピカに輝いている。どこに種をまかれるのかわからないけれど「咲かせたい」という社員の発案に共感されたのだろう。その気持ちがわたしを頼って電話をされたのだから期待にそわなければとわずかな種を集めた。白いチョウチョが枯葉にとまってうごかない。先日から朝の冷え込みで、花もないのによく生きていたと感動した。