終戦を考える


母は終戦を宇部で27歳でむかえている。宇部港ちかくにあった自宅は空襲で焼けた。誰と一緒だった自宅なのか、わたしが6年後にうまれるまでのことは母しか知らない。新天地をもとめ満蒙開拓には家を継げない青年がたくさんおもむいた。
生活にあえいだ人々は南方の島々に楽園を夢見て移住した。支那や朝鮮にも夢はひろがった。すべての夢は軍事力に支えられた。つまり勝ち戦に国民は希望をもった。出雲うまれの母はその混沌とした時代をどんな信念で生きてきたのだろうか。
きょう8月15日。わたしの命をつないだ若かった母に感謝した。皮膚病によいとオリーブ油を愛犬の食事に10日に1本。腹水で重体に比べたら皮膚病ぐらいは軽いけれど、それも治らないかといろいろ手をつくす。昨夜は2度おこされて深夜の排泄につきあったから眠たい月曜日の配達になった。