愛犬近況


夕方、1日を走りおえて農園の橋を渡るころに気持ちが重くなる。2年ほど前には橋まで全力で迎えに来る愛犬だった。患って1年と半年。18歳の高齢で手の施しようがない。
因幡のウサギのように裸になり、皮膚のいたるところから乾燥して出血がある。家内が寒くないよう服を着せているが、血液で1日もたつと臭くなる。
レア肉と野菜も日増しに食べる量が減り、朝夕2回の排泄と、その後の食事以外はまるくなって寝息をたてる。腹水で苦しみ安楽死を考えた時期に比べたら、見た目は悪いが平穏にその日にむかっている。
気持ちが重いのは、たまに夜中、わたしの布団に潜り込んでくることである。枕元の専用マットで寝るルールを無視する。シーツに血がつく、不衛生。それでも許してやるよりしかたがない。夜から朝まで熟睡できない日々が続く。