嬉しい再会


きのうお彼岸。西君最後の川岸に花を供えて御霊としての立ち行きを祈った「はなちゃんを頼む」と言葉にした。その供えた花の水が今朝は凍った。
宇部市内、橋本産科の病院食は有名店を経験したシェフがつくる。お昼まえにたくさんの卵をおろしていたら「足立さん」と背後から呼ばれた。
約3年まえまで居酒屋で金髪坊主頭で眼光鋭い二十歳ぐらいの若者だった。添い遂げてくれる女性があらわれ金髪はやめた。居酒屋が夜中に終わり、それからコンビニで朝まで働いた。配達に行く度に卵を「彼女に」と渡した。
女の子が産まれたとき、わたしの配達時間に「みてください」と連れてきた。その日は感激した。なにかのはずみで店を辞めた。あの生きる根性ならどこでもやれると信じていた「今朝、男の子がこの病院でうまれました。2700グラムで、ぜひ会ってください」と言う。お祝いの言葉を彼女に言いたいけれど、長引く風邪なので遠慮した。「また会おうや」と別れた。金髪は男前になった。