心地よい疲れ


長丁場の木曜日の翌朝、金曜日は疲れを残して朝になる。この仕事は自分がはじめたから愚痴は言わない。周南市の支度を終わっても出発まで時間があり、犬の墓参りをすませてハッピーの散歩もできた。そのわけは腕時計がまた止まっていた。
月末の金曜日は交通量がおおく運転はくたびれた。
新築の施設とはいえ、ひとりで部屋にいる母が気になり、わたしの疲れより優先したいと高速道路を走り母にあいに行った。3階にあがるエレベーターで一緒になった職員さんが「お母さん、きょうは歌を披露され俳句の指導もされましたよ」と伝えてくれた。普段着でベッドに腰をおろしていた母にその話題をしたら「うん」とだけこたえた。疲れたのだろう。黙って側に座っていたら話しかけてくる。それにこたえたら「そうかね」とうなずく。
久しぶりに母が「帰りたい」を言わずに、きょう楽しかったことを子供のように話したから、わたしの疲れはほぐれた。1日でも長生きしてほしい。