会わなければならない人


若いときから特に親しくした、いまは遠方に住まわれる恩人と友人。お互い元気なうちに再会したい気持ちがふくらんでいる。お礼を申し上げたり、言葉足らずだった言葉を補ったり、詫びることもしたい。その気持ちをただ願望にしないで、具体化したいとおもっていた。
そんな人のなかで一番会いたい森山清(高山)さんから宅配が届いた。会社時代はわたしの右腕でよく働き、5時が過ぎれば兄弟のように夜の街で飲みあかしたり、釣りやパチンコも彼とやった。
そのころ落語「茶漬け閻魔」を聴いてふたりは落語のファンになった。いまは金光教の教師になり浮き世離れの毎日。その彼が昔を思い出して枝雀の落語10作を「昔は楽しかったです」 と届けてくれた。わたしの夢を果たすことに懸命になり、彼の夢が実現する役にたてなかった後悔がずっとある「昔は楽しかった」の言葉の裏側は推測しかできない。清くんに会いたい。