崩れ落ちる兵士


NHKテレビの番組で。戦場カメラマンのロバート・キャパ「崩れ落ちる兵士」の真実を推理した。
撮影現場は約70年前内戦のスペイン。兵士が撃たれた現場を山の稜線などから特定。武器の専門家が写真鑑定したら弾を撃つようになっていない。撃たれた写真の時間にして秒単位にちがう写真を日本に持ち帰りCGを駆使して現場を再現した結果、撃たれたのではなく訓練中に転倒する兵士をもうひとりのカメラマンが撮影したと推察結果になった。さらに、そのひとりはキャパの恋人で、作品が全世界に出る前に戦場で死亡していた。
この一枚だけネガフィルムが存在しない。フィルムから撮ったカメラがキャパのものではないとわかるから。
第二次大戦ノルマンディ上陸作戦でキャパは最大の死傷者が出た地点で、上陸する兵士にシャッターを切り続けた。敵に背中を向けた撮影をした。
なんと人間らしい行為だと感じた。それとキャパがどうこうより、真実を読み解くことの難しさをわたしは感じた。
きょうも報道の洪水にさらされ、そのなかで真実を見つける努力をしなくてはならない。