わくわくラジオ


鍵山先生のご自宅に泊めていただいた夜「音楽は好きですか」と問われた「はい!」とこたえたら「六本木でよいお店がありますから行きましょう」という場面になった。10名もはいれば満席の店に「シライ」というアコーディオン奏者がよばれて1時間あまり演奏した。抱きかかえた楽器が息をしながら迫力満点ですばらしい時間だった。この楽器は脇役ではない。
8時半から11時半までNHKラジオ「わくわくラジオ」はきょうが最終回。この番組は「コバ」というアコーディオン奏者の「時の扉」の音楽で始まる。六本木の思い出がよみがえる。アナウンサー村上ノブオさんと「コバ」さんの対談が1時間あり最後にふさわしい心にしみる人間味あふれる内容だった。リスナーからも数百通のメールとファックスが届いたようである。昭和24年1月から続いた「わたしの本棚」も幕をおろした。わたしは20年前にこの本棚で新田次郎を(雪のチングルマだったか)知り、その著書のほぼ全部を読んだ。処女作はわたしがうまれた26年「海流」だった「芙蓉の人」はわたしの生き方におおきく影響している。
国会中継をはじめ、わたしの雑学は涙がでたり笑ったりと全部ラジオが育ててくれた。村上アナの最後の言葉は毎日「みなさんにとって、すばらしいことがたくさんありますように」だった。