骨休め金 曜日

金曜日は、昨年11月から正志が走ってくれる。金曜日と日曜日の朝はゆっくり犬たちと歩き、コーヒーを飲みながら朝刊各紙を指先でめくる。
タブレットの写真は、以前の携帯電話メモリーなど撮りためた画像が未整理のまま雑多に入っている。
フォルダーで分類すれば、母に見せて楽しませることができる。
その画像整理が容易にできるアプリを見つけて、数日前から仕分けた。
看護師詰所で椅子を借りて母のまくら元に腰をおろした。
数年前、いまより元気な頃の母を携帯電話カメラで撮った画像をスライドショーで解説しながら見せた。電子紙芝居に母は上機嫌になった。
部屋の窓から、大型船舶が行き交う周防灘の向こうに、国東半島や耶馬溪の山々が間近に眺めることができる。
けれども、ベッドの母の視線には窓枠下のコンクリートの壁が見えるだけ。もう数十センチ窓枠が下がるかベッドが高くなれば毎日が楽しいだろう。椅子に座り母の目線になってみてはじめてわかった。
霜降山温泉「上の湯」に立ち寄り、かけ流しのお湯をゆっくり楽しんだ。
午後は布団を敷いて昼寝もできた。