狭い出口

昨日、鶏の出荷を終えたので生産を掴まえる。減少した羽数に対して産卵がどうなのか。

一日の作業を終え、数日前からの冷え込みで少々マイナス傾向にあるが概ね順調な産卵。

ホッと胸を撫で下ろすと共に次の出荷のタイミングを考えはじめると頭が重たくなる。出口となる出荷業者との調整に神経を使う日がはじまるから。

ケージ飼いと違うので、朝から鶏を整列させて一羽ずつ産んだか、産んでないか点呼を取ることは出来ない。

「産卵率」でザックリ把握し「出来高」で予想した数が整っているか判断するが、ここで大事なのが「歩留まり」。

この歩留まりを強く意識しはじめ、それをコントロールする力がつきはじめたところで廃鶏出荷先の環境が激変した。

悩みの種の一つは出荷業者との距離の問題。近隣の業者が相次いで廃業している。持ち込み処理か、集荷処理かの交渉で頭を痛める。

もう一つは養鶏業の大規模化に伴う問題。養鶏業者は減少しているが、一戸あたりの飼育羽数が年々増加している。

これには様々な事情が関係しているので私の思いだけでは解決できない大きな問題を含んでいる。

大規模養鶏場とのタマゴの販売先や販売方法で住み分けは出来ているが、出口となる廃鶏業者は同じ。

膨大な廃鶏が集中する業者の繁忙期を窺いなが出荷サイクルを整えていく苦労は、これから先も楽になることはないだろう。

タマゴからはじまる「生産関係」の流れ。その速くて大きな波にのまれて、進むべき道を見失わないようにしなければならない。

あだちまさし。