冷たい雨が降りました。と言いたいところですが、昨日より今朝の気温は十℃くらい高い十三℃でした。雨の中での作業、着こんだ服を二枚脱ぎました。三寒四温という言葉がしっくりこない乱高下が激しい天候です。
今年も終わりに近づきましたが、日々精一杯働いている一方、心の奥の方で不安を抱えながらブレーキを踏む事が多い昨今です。一年を通じて「物価高」という言葉が耳から離れず、また身にしみることの多さに戸惑いや不安を感じます。
なかでも、生鮮食品の値上がりに過剰に報道されることに少し苛立ち、何か出口の見えない焦燥を感じるのは、食べ物の生産に携わる人に少なからずある感情ではないでしょうか。
値上がりする要因はひとつではありませんが、流通する量が相場を上下します。気候の変化で作物が思うように生産できないのが大きな要因だと思いますので、そのことへの関心が深くなってほしいと願っています。また、生鮮食品を取り扱う業者さんからは、値段が高くために売れ残り、ロス(いわゆる廃棄処分)が多く商売を圧迫している話をときどき耳にすると、何か大きな仕組がねじれているような気がしてなりません。
昨年同様、稲刈りが終わった先月から、近所の農家さんが堆肥を散布するクローラーを積載して足繁く来園されます。昨年は半信半疑、散布できる量や作業時間を探りながらでしたが、今年はペースをあげて、阿吽の呼吸で運搬してもらっています。
農家さんにとって散布運搬車は未来への投資です。また、散布する重労働は緩和されたものの、すぐに成果がでる仕事ではありません。先を見据えた胆力がないとできない作業だと思います。多くは語られませんが、私自身も心を動かされます。
工業ではなく農業の、都市部では出来ない農村のあるべき風景、人と自然とが協力しながら環境から分けていただく命の糧である「食べもの」を生産に携わる姿勢に学びます。お金だけでは計れない「大切なもの」が、そこにはあるような気がします。
2024.11.26 あだちまさし