朝は小雪


避難所生活の初期は学校も職場もなく、食べ物も水や電気も笑顔もない。寒さと空腹と将来の不安をしっかり感じて、なんとかせねばと気持ちが徐々に切り替わる。届けられる揚げ物弁当で震災太りになった。
米に野菜、調味料が届きはじめたらご婦人が元気になった。ガスコンロや寸胴鍋をどこからか調達して千人以上の味噌汁などをつくりだした。会話がもどり笑いもある。わたしや牧君は1日大根の皮むき。巨大家族の連帯感から再建の話題にもなる。
被爆地の広島に釣り道具を届けた話をきいた。食料調達から自立のスタートになった。材料の提供が一番有効な支援だとわたしは思う。