鹿生肉


美祢の猟師さん宅に配達に行くと、捕った鹿の解体中だった。安芸の宮島で鹿は神様の使いとして大切にされるが、宮島以外では林業や農業にとってはやっかい者である。猿や猪も同様である。農園もこれから春まで、空腹の猪が土を掘り起こしてミミズを食べる。春、草刈りをはじめるまえに平らに整地する苦労がある。
10年まえ猟銃の許可を得ようとしたら犯罪や事件に使われる恐れがあり許可できないと門前払いだったのに、最近は狩猟免許取得に補助金まで出る。「食べるならあげようか」とビニール袋にずっしり肉の塊をいれてくれた。
鹿は鯨の刺身のように一度凍らせて、半解凍で切って生姜醤油で食べるのが一般的。ありがたくいただき、農園にもどり端を切り取り老犬に食べさせた。他は冷凍庫に切り分けて入れた。しばらく鹿の刺身が老犬の栄養になる。