消えた議事録


会議録調整の会社を起業したのは30年まえ。市町村議会事務局は会議録の文字おこしが主な仕事だった。当時は要約筆記・要点筆記ですまされた。例えば、議員からの質問に町長の答弁10分を「その件については、慎重に検討し早急に善処する」でも許された。
原発事故対応の議事録がない。そして議事概要が作成された。「ない」というのは当時の指揮混乱と迷走を隠ぺいする方便である。
がれきの受け入れ論争は市民に委ねられ、そこに政治家の顔はない。不手際は幼稚な嘘で隠し、国をあげて震災復興に取り組むとき、地方が地盤の議員は声をあげない。議事録もがれきも国民生活より議員の保身ありきにみえてしかたがない。
復興支援のお酒とラーメンで積載オーバーかもわからない車を走らせた。お酒は飲まないばあちゃんが「このぐらいしかできんが」と頭をわたしに下げられた。