わたしの国家は


ナザレ園、金龍成先生ご夫妻が日本観光に来日された約一週間、別府から霧島まで運転手としてご案内させていただいた。最後は別府の鉄輪温泉だった「金先生、あの当時どうして日本人女性を保護しようとされましたか」と尋ねた「朝鮮人男性を愛してくださった日本の女性を見捨てることができますか」と穏やかに語られた。中津駅から博多行きの列車に乗られるとき、先生に杖を一本プレゼントした。
沖縄遺骨収集奉仕に参加したとき、当時子供だった方が証言された「照明弾が落下する夜中、あそこ子供がいるとアメリカ兵が朝までサーチライトをわたしたちに照らして機銃弾から守ってくれました」終戦という人。敗戦という人。いまだに南京事件・慰安婦問題に沖縄の民間人自決に軍がかかわったか否かなど真実がわからない。しかし国家がおこなった戦争のなかで、国をこえた人間としての行為があった。
国家とはなんだろうか・・・と思いつづけた15日だった。