満蒙開拓団の栗原さん


龍笛(りゅうてき)を教えてくださった栗原三雄さん。10年前にご葬儀があった。
稽古のあいまに昔の話をされた。福岡県八女郡矢部村が故郷で、栗原小巻と遠縁になる。満州に行けばもっと楽に耕作できる新天地があると開拓団に加わった。現実はとても厳しく真冬は極寒の地だった。奥様の出産には助産婦などいないから三雄さんがとりあげた。そしてソ連の参戦。ハルピンまで逃げる途中で子供は亡くなった。墓をつくる余裕はなくそのまま放置した。奥様は坊主頭に刈り込んで男の服装をしていた。その場面になると涙をながされた。
きょうは栗原さんの思い出がたくさんうかんだ。気温35度の3時から草刈をはじめた。1時間で気分が悪くなりやめた。
下関板金工業にきのう配達したとき職人さんが「屋根の仕事は人間バーベキューです」と言われた。わたしはやめるコトができる草刈でも、彼らは納期の制約があるから逃げられない。しかし、この酷暑は身体にこたえる。