清河への道


「聴きませんか」と10年前にいただいたCD「清河ョンハー)への道」。在日韓国人、新井英一がルーツをたどる旅に韓国に渡り、父親が生まれた清河を旅するなかで、在日韓国籍として生まれた運命をたどりながら、差別や偏見を体験した生い立ちを回顧し、歌いあげた約50分の強烈なリズム。
わたしが幼稚園のころだったか・・・つばのある帽子の立派なおじさんが帰り道で呼び止めて、いまの井筒屋(当時はみどりや)近くの食堂で鯖寿司をご馳走してくれ、上下お揃いで蝶ネクタイのついた服まで買ってくれたかすかな記憶がある。それがわたしの河清だったと思う。山大工学部の用務員で貧乏暮らしの母子家庭「貧乏人の子」とさげすまれた小学生だった場面はいまでも思い出す。だから新井英一のアリラン峠を越える気持ちが少しは理解できる。近頃走りながら新井英一をまた聴きかえし、あの体験があったから少しは元気にやってこれたわたしを思う。
午後から4時間の草刈は、少し秋風が応援してくれて予定以上の面積がきれいになった。今夜も犬の腰を枕によく眠れそう。