日別アーカイブ: 2015年7月10日

さようなら太郎さん

きょうは太郎さんを日記で偲ぶことになった。

昨夜も今朝も、太郎さんは最後に食器を舐めまわすほど食欲旺盛。けれども鼻の穴と目頭から膿みが出る。頬からの膿みは抗生軟膏で完治させたが目と鼻はお手上げ。この夏は越せない予感はしていた。
今朝5時過ぎに太郎さんと歩いた。排尿・排便もできた。帰り道、突然前足がくずれて倒れた。抱き起こしたらボツボツ歩みを進めた。
缶詰めフード・生卵・ドッグフードを平らげてコンクリートに横になるいつもの朝。
小郡で散髪と買い物を済ませて農園に昼前にもどった。太郎さんの寝ている姿がおかしいから駆け寄った。舌をダラリと出し息が荒い。目を開けているが見えていない。家内に氷と水を持ってこさせて氷を口に含ませ、気をつけて口のなかを水で洗った(はなちゃん最後は、苦しくてわたしの手を噛んだ)
太郎さん!と何度も声をかけたら尾を振り、小便を出した。そして息がとまった。

宇部空港の近く、畳屋さんで5匹うまれたアメリカンビーグル犬。貰いてがなかったのは尾が下がり、ほとんど黒毛。つまりビーグル犬の特徴がない。知人のお世話で我が家に来たのは(家内の記憶・血統書はどこかにある)農園をはじめる2年前。つまり今年で18歳ぐらい。
人に吠えたり威嚇したことは一度もなかった。唯一反応するのはウサギ。冬にウサギを見つけて山に入りイノシンのワナに片方の前足がかかり、2日後にズタズタの足で戻ったとき獣医師は「切断」を口にしたが断り、その夜は一晩中足を撫でた。足は蘇った。
マムシに二度、スズメ蜂に一回やられたが耐えた。
かなり離れている地域唯一のガソリンスタンドで捕まり「しんあい農園の犬じゃ」とわかり、給油に立ち寄ったパトカーの後部座席に座り帰還したこともあった。
わたしは可愛いから「太郎さん」と呼んだ。この暑さだから、さきほど、太郎さんが大好きだった「はなちゃん」の側に好物の缶詰などを供えて深く埋めた。
楽に逝くことができたこと。最後に尾を揺らしたことを神様に御礼申し上げた。