日別アーカイブ: 2015年1月20日

大寒の火曜日

1時過ぎに目がさめた。4時間ほどしか寝ていないので早く寝ようと思うほど目がさえてくる。
最近、1週間配達するお客さまの中でご不幸が続く。配達とはいえ長年のお付き合いで、ご家族がその悲しみや悔いをわたしに語られる場面がある。そんなときは時間を気にしないで聞かせてもらうことにしている。
老夫妻のご主人が、近くの店で久しぶりの同窓会があり「帰りはタクシーで帰るのよ」と奥さまに言われて、歩いて会場のお店に行った。毎日1万歩以上歩く日課で足は達者。同窓会が終わり酔い醒ましと思い歩いて帰宅の途中、国道を渡るとき27歳女性が運転する車にはねられた。足・骨盤に肋骨を損傷して集中治療室に搬送され「奥さん。数日は携帯電話を持っていてください」と医師から告げられた。奥さまは「あれだけタクシーと言ったのに」と嘆かれた。意識が回復した本人は動けないベッドで事故の顛末を聞かされ「すまんことをした」と27歳を気遣う。
ご主人は運転免許を取得したことはなく、夜道を運転する立場がわからなかった。ご自分の過失を100パーセント認めているから、女性の過失は少なくなるかもわからない。そうあってほしい。
そのうえでご主人が歩いて帰宅した気持ちも推し量れる。年金生活のなかで同窓会、30分で歩いて帰れるなら節約しよう。わたしならそう思うだろう。
2週間まえご高齢のおばあさんが亡くなられた。ご葬儀の時間に配達に行きご不幸がわかり配達しなかった。きのう奥さまにお悔やみを申し上げたら「尊敬していた母(義母)でした」と涙をこぼされた。嫁いでこられて、さまざまな葛藤のなかで「尊敬する」とまでの関係になられた人生は楽ではなかったろう。
お客さまの事故や葬儀の出来事を、わたしなりの思いかたで想像しながら朝を迎えた。こんな夜もある。濃いめのコーヒーで元気に火曜日をスタートした。
火曜日は糸賀社長がわたしを待っていてくれる。鹿肉を持参で定刻に着いた。美容業のため、特にヨーロッパを頻繁に歩いておられるからフランス・イギリスにドイツなどのイスラム教について考え方をもっておられる。その理由を聞かせていただくわたしの耳学問。
睡眠不足は仕事も血圧にも影響なく大寒の1日を終えた。