日別アーカイブ: 2014年12月11日

よしの談義木曜日

農園に行けば卵が買える。そんな突然のお客さまに朝や夕方、夜でも入浴や食事などをしている私はずっと困っていた。昼間は外にいる犬は夕方から朝までは作業場に入れておるので侵入者と判断して激しく吠えて威嚇する。とにかく、わたしが休みたい時間をはっきり示すように「朝8時半から午後3時半の販売」と大文字看板を掲げた。実施まで2ヶ月の移行期間もつくり、お客さまとの気持ちの摩擦を減らす努力をした。
木曜日を走り終えて、農園に戻った4時半。その看板の前を走り抜けてお客さまが来た。どんな店でも、定休日や営業時間はある。ルールを無視して「買いに来たのだから売れ」という態度は気にいらない。ルールを申し上げながら卵を渡した。仏頂面で帰られた。もう来られないかもわからない。それも仕方がない。
「よしの」夫妻が後片付けの手を休めてわたしの会話に応じてくださった。
毎週木曜日、長年続く約1時間のお茶のみ話は、余談は語り尽くしたから核心的な話題になる。
「よしの」主が言うた。10年、製麺をやりそのコツを体得した。この技術で店舗を展開したら儲かるかもわからない。それを考えた時期もあった。
けれども、儲けることが目的ならば生保支店長を辞職て「うどん」の道にはいった道理にあわない。
自分が打ったうどんを食べて「うまかった」と喜ぶお客の笑顔が目的でこの道を選んだ。儲けることが一番の目的ではない。
わたしは相づちをうった。